ドーナツを食べながら、「ドーナツの出てくる物語って何かあったっけ?」
と思い返していたら、『ふしぎな図書館』が頭に浮かんだ。
(いつものごとく村上春樹の作品です)。
これは主人公が図書館に行って、オスマントルコ帝国について調べようと思ったら、
借りようとした書籍がすべて襟帯書で、司書のおじいさんに「閲覧室」に案内される。
かと、思いきや、そのまま地下の牢屋に幽閉されて、「吸い時」がやって来るまで、
脳みそにぎっちり知識を詰め込むよう強要されるというお話。
(なんだか日本昔話ちっく)。
脳みそをより美味しくするためなのか、
閉じ込められている間、口にする食事は妙に豪華だったりする。
そのなかでも、「あー、食べたいなー」と思ったのが、
ひつじ男が生地からこねて、カリッとあげたドーナツ。
主人公は、ひつじ男が地上でドーナツ屋を開いたら、
きっと繁盛する、と思ったくらいだから、そんじょそこらのドーナツではないのだろう。
佐々木マキさんの挿絵も手伝って、口から思わず生唾が……。
しかし、村上春樹の物語を読んでいると食欲が湧くね。
スパゲティとか、ビールとか、とかとかとか。